塩ビシート防水

塩ビシート防水とは

塩ビシート防水

塩ビシート防水は、塩化ビニル樹脂(PVC)を主成分とした、厚さ1.5〜2.5mm程度のシートを、下地に接着・固定して防水層を形成する工法です。
耐候性・耐久性・耐薬品性に優れ、工場で品質管理されたシートを使用するため、仕上がりの均一性が高いのが特徴です。

広い面積の屋上を効率的に施工でき、マンション・ビル・学校・工場などの大規模屋上で多く採用されています。
色・模様のバリエーションが豊富で、意匠性も高い工法です。

塩ビシート防水を詳しく説明

塩ビシート防水は、塩化ビニル樹脂を主成分とした柔軟性のあるシートを、下地に接着剤で貼り付けるか、機械的に固定して防水層を形成する工法です。
ジョイント部は熱風融着(溶着)で一体化するため、継ぎ目からの漏水の心配が少なく、高い防水性能を発揮します。

塩ビシートそのものが耐候性・耐久性に優れているため、トップコートを塗らずに長期保護できるのが大きな特徴です(15年以上の耐用年数)。
色柄のバリエーションが豊富で、意匠性にこだわった屋上・テラスデザインにも対応できます。

塩ビシート防水のメリット

  • 耐候性・耐久性に優れる(15年以上の耐用年数)
  • トップコートなしで長期保護できる
  • 工場製造のシートで品質が安定している
  • 熱風融着でジョイントを一体化できるため、継ぎ目からの漏水リスクが低い
  • 広い面積を効率的に施工できる
  • 色・模様のバリエーションが豊富
  • 既存防水層の上からかぶせて施工できる(改修に強い)

塩ビシート防水のデメリット

  • 複雑な形状や細かい凹凸の部分は施工しにくい
  • シートの重ね部・立ち上がり部は専用技術が必要で、職人の技量に左右される
  • 鋭利な物による突き傷・破断のリスクがある
  • 可塑剤の移行による収縮・硬化が経年で発生する

塩ビシート防水の工法の種類

接着工法(密着工法)

下地に接着剤を塗布し、塩ビシートを貼り付ける工法です。
下地との密着性が高く、屋上が歩行用途の場合や、下地が健全な場合に適します。

機械的固定工法(絶縁工法)

下地に通気層を設けたうえで、塩ビシートを専用のディスク(円盤)で機械的に固定する工法です。
下地に水分が残っていても施工でき、既存防水層の撤去が不要なため、改修工事で多く採用されます。
下地の挙動が防水層に影響しにくいのが特徴です。

塩ビシート防水の施工方法(機械的固定工法の例)

01

下地の清掃・ケレン

高圧洗浄・ケレンで既存面を清掃し、鋭利な突起物があれば削ります。

02

絶縁シート/通気層の敷設

下地の上に絶縁シートを敷いて通気層を確保します。

03

専用ディスク・固定金物の設置

下地にビス付きの円盤を規定間隔で打ち込み、固定点を設けます。

04

塩ビシートの敷設

塩ビシートを所定の位置に敷き、ディスクとシートを熱風で融着して固定します。

05

ジョイント部の熱風融着

シート同士の重ね部を熱風で溶かし、ローラーで押さえて一体化します。
漏水リスクの一番低い工程です。

06

立ち上がり・入隅・ドレン部の処理

立ち上がり部は専用成形部材で仕上げ、ドレン部は改修用ドレンで水密処理を行います。

塩ビシート防水の不具合と補修

ジョイント部の剥がれ:融着不良や経年劣化が原因。
熱風で再融着、または新しいシートで当てパッチを貼ります。

シートの破れ・突き傷:鋭利な物の落下が原因。
部分補修(シートパッチ)で対応可能です。

シートの収縮:可塑剤の揮発による経年劣化。
立ち上がり部を引っ張って入隅や端部の納まりに影響。
補修または全面改修を検討します。

ドレンまわりの漏水:ドレンと防水層の取り合い部が劣化しやすい。
改修用ドレンで確実に水密処理を行います。

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